ベトナムの国家電力開発計画 2020年に1.3%の原子力設備

ベトナム商工省は3日、2011年から20年までの国家電力開発計画を公表し、20年時点で原子力の発電設備を全体の1.3%とし、総発電電力量の2.3%を賄う方針であることを明らかにした。20年までに農村や山間部および離島に居住するほぼすべての国民の生活を電化するプロジェクトを含めており、原子力も電源ミックスの重要な構成要素の1つとして、他国および国際機関と緊密に連携しつつ開発と技術の習得を加速していく方針だ。

この計画は7月に同国のグエン・タン・ズン首相が承認していたもので、2030年までの開発ビジョンも加えた「電力計画Z」と呼称されるもの。記者会見の席で商工省のホアン・コク・ブオン副大臣は同計画での具体的な開発目標として、輸入も含めた発電量を2015年に1940億〜2100億kWh、20年には3300億〜3620億kWhに拡大すると明言。再生可能エネルギーの開発を優先的に進める予定で、総発電電力量に占める割合は現在の3.5%から20年には4.5%に増加させるとしている。

原子力については、主要な国産エネルギー源として将来の安定供給確保のために開発を進めるとしており、20年に初号機の運開を果たす計画。この年の国内総発電設備容量は7500万kWを計画しており、この中での原子力の割合は1.3%。主力はやはり、石炭火力の48%で、以下水力の23.1%、ガス火力の16.5%、再生可能エネルギーの5.6%、輸入の3.1%などと続く。

総発電電力量は3300億kWhと見積もっており、原子力で2.1%を賄うほか、石炭で46.8%、ガスで24%、水力で19.6%、再生可能エネルギーで4.5%、輸入で3.0%となっている。


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