除染、国の責任で対策 菅首相が福島県知事に伝達 住民帰還に向け全力

政府の原子力災害対策本部(本部長=菅直人首相)が福島第一原子力発電所の事故影響による放射性物質の「除染推進に向けた基本的考え」を8月26日に取りまとめ、菅首相は翌27日、福島県庁を訪れて佐藤雄平知事と会談し、国の責任で避難住民の帰宅と同県内の放射線量低減に向けた除染作業に全力を挙げることを伝えた。その上で同首相は、放射性物質で汚染された土壌などの中間貯蔵施設を福島県内に整備する方針を示した。

同首相は、放射性物質で汚染された土壌などの集積・処理を重要課題に挙げ、「国として福島県内で生じた汚染物質を適切に管理、保管する中間貯蔵施設を県内に整備することをお願いせざるを得ない」と伝え、これは最終処分場ではないことを付言した。佐藤知事は「突然の話で、非常に困惑している」と応えた。

また首相は、放射線量の非常に高い地域については、除染を行っても長期間にわたり住民の帰還や居住が困難となる地域が生じる可能性があることも伝えた。

細野豪志・原発事故担当相、福山哲郎・内閣官房副長官が同行した。


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