安全委 放出総量を再試算

原子力安全委員会は8月24日、福島第一原子力発電所事故に伴う大気中への放射性核種放出総量の再試算を発表した。当初不足していた事故発生初期の環境モニタリングデータ等を踏まえ、日本原子力研究開発機構が放出率を再推定し、得られたもの。3月11日〜4月5日の推定値で、ヨウ素131が1.3×10の17乗ベクレル、セシウム137が1.1×10の16乗ベクレル。

安全委では4月12日、原子力機構の解析により、福島第一での想定放出総量を、ヨウ素131が1.5×10の17乗ベクレル、セシウム137が1.2×10の16乗ベクレルと公表しているが、環境モニタリングのデータ不足で、3月12〜14日の放出量推定が行われなかった。その後、炉内状況が明らかになりつつあり、短半減期核種を考慮したサイト北西部の線量上昇地域の再解析を実施した上、12〜15日の放出率を再推定した。

なお、原子力安全・保安院のINES「レベル7」の適用では、ヨウ素131が1.3×10の17乗ベクレル、セシウム137が6.1×10の15乗ベクレルが用いられている。


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