[原子力産業新聞] 2011年9月22日 第2591号 ＜1面＞

福島第一事故　ステップ２前倒し　年内安定化に全力

政府・東京電力統合対策室は２０日、４月に発表した「道筋」の進捗状況をとりまとめた。同日、園田康博・内閣府大臣政務官は記者会見で、ＩＡＥＡ総会出席のためウィーン出張中の細野豪志・原発担当大臣の現地での発言に従い、ステップ２で目標とする「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられている」状態の年内目途達成に「全力を尽くす」考えを強調した。

課題別にみると、原子炉冷却では、既に１号機が原子炉圧力容器底部温度１００℃以下で安定、２、３号機は９月より、給水ラインに加えコアスプレイからの注水も開始し、それぞれ約７．６立方メートル／時、１２立方メートル／時へと、冷温停止達成に十分な状態に増強。１９日時点で２号機が同１１３℃、３号機が同９１℃となった。園田政務官は、年内にも冷温停止状態へ移行可能とし、当初計画より前倒しとなる。

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