日本財団 福島の放射線被ばくに提言 モニタリング継続など重要

日本財団は11日と12日、福島市の福島県立医科大学で、国際専門家会議「放射線と健康リスク――世界の英知を結集して福島を考える」を開催した。

会議には、米国、ロシア、ウクライナ、ICRP、IAEAなど世界14か国・2国際機関から31人の専門家と、国内の研究者や行政、メディア関係者など約400人が参加した。

会議では、基調講演に続いて「福島の現状」「チェルノブイリ原発事故の教訓」など6つのセッションで議論が行われ、次の8項目の提言案がまとめられた。

@早期の避難により公衆の被ばく線量は低かったが、環境モニタリング継続が必要A全福島県民対象の健康調査は重要B日本は、広島・長崎の経験をもち、放射線への対応能力が高いC日本は最も高度な放射線の緊急時対応システムを有するが、複合災害によりシステムの一部が機能しなかったD専門家は福島などの住民に対して放射線の影響について科学的事実をわかりやすく説明する義務があるE医学面だけでなく、社会面、心理面の支援も必要F国際機関による支援と国際機関間の連携の強化が重要G日本政府と国際機関は今回の教訓を生かし、中長期的な連携を図るためタスクフォースを結成するとよい。

提言の全文は日本財団のホームページに掲載される。


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