【復興に向けて 福島住民の声】

福島県田村市はこのほど、緊急時避難準備区域指定解除にむけた復旧計画をとりまとめた。住民帰還にめぐって市の関係者に聞いた。

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田村市の緊急時避難準備区域に指定されている地区からは、8月末時点で約2100名が避難中だが、計画の中で市は、来年3月末までに除染をはじめとして住民が戻れる環境作りを完了することを目指している。

帰還にあたって、子供たちへのケアは市民の関心が高く、市としても十分な対応が必要となる。

避難準備区域内の学校はこれまでに校庭の表土除去を完了しており、今後は、建物や通学路を除染することとなっている。建物等の除染後に学校を再開する予定だ。しかし、単に準備区域の避難解除が出されれば済むものではない。福島第一発電所から20km圏内の警戒区域とは地域コミュニティーが一体だからだ。警戒区域の指定解除を待ちながら、24年度当初またはそれ以降の学期初めの学校再開を目指すことになる。

子供を含めた今後の住民の健康管理面でも、市は構想を描いていて、支援を国や県に要望する。市内に研究施設を設置し、放射線の専門家の養成や学校と連携した放射線知識普及や児童のケア、ホールボディカウンター導入で線量測定を受けられるようにしたりするなど、帰還後の住民の安心につなげたいと考えている。


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