建設・運転許可を発給 米規制委、アレバ社の濃縮工場計画に

米原子力規制委員会(NRC)は12日、アレバ濃縮サービス(AES)社が米アイダホ州アイダホ・フォールズ近郊で進めている遠心分離法ウラン濃縮施設建設計画に建設・運転認可を発給した。これにより、AES社は濃縮度5%、処理能力3300トンSWUの「イーグルロック濃縮工場」を2014年までに完成させるため、来年にも建設工事を開始するとしている。

仏アレバ社の子会社であるAES社が同工場の建設・運転認可をNRCに申請したのは2008年12月のこと。その後、環境影響と安全性に関する審査が行われ、NRCは昨年9月に出した安全評価報告書の中で、同施設がNRCの規制に適合しており、従業員および近隣住民の健康と安全に過度のリスクが及ぶことはないと保証した。また、今年2月には環境影響声明書を公表し、認可発給を阻む深刻な環境影響は見受けられないと結論付けている。

米国内では現在、数十年ぶりに原発が新設されるのを見込み、複数の大型ウラン濃縮施設建設計画が進められている。米国濃縮会社(USEC)もオハイオ州で「米国遠心分離プラント」を建設中だが、米エネルギー省は昨年5月、イーグルロック工場建設計画に対してのみ、20億ドルの政府融資保証適用を約束した。


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