福島事故勧告の一部を早期実施 米規制委

米原子力規制委員会(NRC)は20日、福島事故の情報と教訓から米国内の原子力発電所の安全性強化に役立てるため「短期のタスク・フォース(NTTF)」が7月に提案した12の包括的勧告のうち、7項目を直ちに実行に移すようNRCスタッフに指示した。

具体的には、「発電所における全交流電源の喪失」や「地震や洪水による災害の再評価」、「緊急時の機器、スタッフの訓練に関する審査」など。優先順位の高い「全電源喪失」に対しては特に、新たな勧告に対応する規則策定手続きを2014年4月までに完了するという目標を設定している。

新たな手順を要するため複雑な作業になるとしながらもNRCのG.ヤツコ委員長は「目標の達成は可能だ」と強調。NTTFの安全勧告実施に向けて、すでに十分厳格な安全基準を今後5年以内に一層強化できるとの見通しを示した。


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