市民団体も発電コスト試算

WWFジャパン、気候ネットワーク、グリーンピース・ジャパンなど市民団体が連合して構成する「エネルギーシナリオ市民評価パネル」が21日、都内で記者会見し、「持続可能なエネルギー社会の実現のために」と題する「発電の費用に関する評価報告書」を発表した。

同報告では、いままで発電にかかる費用は電力会社の視点にたつ狭い意味で捉えられ、電気料金に含まれるべきさまざまな費用や、環境・事故などの外部費用は含まれていない、との問題意識から、各発電コストを試算したもの。その結果、原子力発電コストの実績は、政府試算よりも高く、モデル発電所方式では、想定(設備利用率、運転年数など)によって、火力よりも安くも高くもなる、としている。

これからの電気料金には、再生可能エネルギーの賦課金が上乗せされるが、今後上昇する化石燃料調達コストを抑制する効果による利益の方が大きくなる、温暖化防止対策として生物多様性確保などの視点も重要などと指摘している。同市民評価パネルでは24日、原子力発電の事故コスト試算も公表している。


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