設計をWH社らに発注 ブルガリアの低・中レベル処分場

ブルガリアの経済・エネルギー・観光省は10月25日、コズロドイ原子力発電所サイト近郊に建設する国営「低・中レベル放射性廃棄物処分場」の設計をウェスチングハウス(WH)社の率いる企業連合に発注した。

同企業連合にはスペイン放射性廃棄物公社(ENRESA)とドイツのDBEテクノロジー社が参加。1980年代にWH社がスペインで低・中レベル廃棄物浅地層貯蔵施設の「エル・カブリル」を設計した実績が買われたもので、今回の処分場も同様の浅地層・回収可能貯蔵施設になると見られている。契約総額は数百万ドル規模で、ブルガリア放射性廃棄物管理公社(SERAW)が同日、契約書に調印した。

経済省によると同処分場の総投資額は1億2000万ユーロで、欧州復興開発銀行(EBRD)が管理するコズロドイ国際支援基金を通じて賄われる。2015年の操業開始を目指しており、2075年までの60年間、主にコズロドイ発電所からの低・中レベル廃棄物を受け入れた後、300年にわたってそれらを安全に貯蔵することができる。

貯蔵容量は最高13万8200立方メートルだが、モジュール式の施設となるため、必要に合わせて徐々に貯蔵設備を増築・拡張していくことが可能。ちなみに、2010年にコズロドイ発電所から出た低・中レベル廃棄物は1400立方メートルだった。

調印に立ち会ったT.トライコフ経済相は、同処分場が国際原子力機関の放射性廃棄物の持続的管理基準に従って建設される点を強調している。


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