ノースアナ原発が運転を再開 米国

8月の地震で停止していた米国のノースアナ原子力発電所(90万kW級PWR2基)が11日、米原子力規制委員会(NRC)の許可を得て運転を再開した。2か月以上をかけた詳細な点検と試験、耐震解析等により、地震は同発電所の機能を損なわなかったと実証されたもの。

同発電所を所有するドミニオン社役員およびNRC検査官が見守る中、中央制御室の運転員は1号機の起動プロセスを開始した。ドミニオン社では同炉の安全な稼働を確認した後、2号機でも同様のプロセスを実施する計画で、両炉が定格出力に達するには10日ほどかかるとしている。

同原発の2基は8月23日の午後2時頃、マグニチュード5.8の地震により自動停止した。一時、外部電源を喪失したものの、バックアップ電源により安全系は通常通り機能。深刻な機器の損傷や外部への放射能漏れはなかった。

NRC検査チームの10月3日の報告書によると、地震による揺れは同発電所の設計認可レベルを超えていたが、安全系の機能や機器、各種システムともに問題は認められなかった。また、同月中旬まで両炉の運転再開に向けて必要な措置を審査していた別チームは21日に報告書をNRC委員達に提出。これらに関する公聴会を経て、委員は両炉の運転再開は可能との結論に達していた。


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