原子力の研究開発拠点設立 英国の2大学

英国政府の進める原子力発電所新設計画で原子力ビジネス業界を大学教育の研究活動で下支えしようという共同事業体が8日、ブリストル大学とオックスフォード大学の連携協力により「原子力研究センター(NRC)」の名称で正式に発足した。国内外の研究者が集結する重要な原子力研究拠点となるもので、創設記念式にはエネルギー・気候変動省のC.ヘンドリー閣外相が駆けつけ、祝辞を述べた。

NRCの目的は、既存炉のみならず、これから英国で運開する原子力発電所において、安全な操業や設計の実現に資する革新的な研究成果と最先端技術を提供すること。世界レベルの科学者やエンジニア、国外の専門家も交え、さらなる原子力安全確保のための開発を支援するほか、英国内のほとんどの原子力発電所を保有するEDFエナジー社と原子力供給チェーンを主導するロールス・ロイス社、および核兵器製造保管企業のAWEによる既存の連携に基づいた組織となる。

主要な研究テーマは(1)原子力の将来(2)先進的研究(3)応用研究――の3点で、基礎研究のみならず、新たに取り組みを要するとして浮上する課題にも努力を傾注する方針だ。


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