「ニューおおくま」目指し 大熊 復興構想標榜の町長再選

東京電力・福島第一原子力発電所の1号〜4号機が立地している福島県・大熊町の町長選挙の投開票が20日行われ、現職の渡辺利綱氏(64)が、前町議で新人の木幡仁氏(60)を破り、再選を果した。投票率は68.34%だった。

同町は現在も、全域が警戒区域に指定されており、全町民が避難中で、町役場も現在は会津若松市に置いている。

渡辺利綱氏 3451票

木幡仁氏 2343票

同町では10月に渡辺町長の元で、「大熊町を取り戻そう。みんなで帰ろう」を合い言葉にした復興構想「おおくまはひとつ、みんなで戻って復興を!!ニューおおくまの実現を目指して」を取りまとめている。

町では、時間軸を考慮せずに、住民の帰還を目指し復興する考えであり、場合によっては10年、20年を要することも覚悟し、同構想を元に来年3月までに復興計画の方向性を取りまとめる。

同構想では、放射性物質による汚染状況をきめ細やかにモニタリングし、その測定結果をもとに、町を除染し、大熊の大地の復活をめざしている。今後の産業創出では、原子力災害を踏まえ、単一産業に依存しない多様な産業を集積するとして、再生可能エネルギー産業、宇宙関連産業などを念頭に置いている。


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