フィンランド計画参入で協力 GEHとフルアー

世界でも有数のEPC(設計・調達・建設)契約請負企業として知られるフルアー社は10日、フィンランドで新規に計画されているオルキルオト4号機(OL4)建設プロジェクトの受注を念頭に、GE日立ニュークリア・エナジー(GEH)社と協力する了解覚書を締結した。

フィンランドでは昨年7月、政府が「原則決定(DIP)」を与えた3つの新規建設プロジェクトのうち、(1)テオリスーデン・ボイマ社(TVO)のOL4計画(2)フェンノボイマ社による新規立地地点での建設計画――の2件について議会が承認した。フェンノボイマ社はすでに、仏アレバ社と東芝を導入原子炉の候補メーカーとして選定済みなため、今後、受注の可能性が残っているのはOL4プロジェクトのみ。

今回の覚書によりフルアー社は、GEH社のESBWR(高経済性・単純化沸騰水型炉)がOL4設計に採用された場合、GEH社のEPC契約パートナーとして同プロジェクトに参加することになった。両社はこれ以外にも、ポーランドの原子力導入プロジェクトで同様の連携協力で合意している。

なおOL4計画には、同国でロビーサ原子力発電所を操業するフォータム社が10月末に入札・エンジニアリング段階の資金調達で参加表明した。

同社は自らが建設予定だったロビーサ3号機プロジェクトで議会の承認が得られなかったものの、TVO株の26%を保有していることから、これに相当する配分でOL4に融資する考え。TVOは今後、DIPの規定に従い、2015年6月までにOL4の建設認可を申請しなければならないが、フォータム社を含めた株主による最終承認が必要となっている。


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