「おもてなし」の治療環境 放医研など グッドデザイン賞金賞

優れたデザイン製品を選定し、評価・推奨する「グッドデザイン賞」(審査委員長=深澤直人氏〈プロダクトデザイナー〉)の11年度特別賞各賞がこのほど決定した。本紙関連では、放射線医学総合研究所の重粒子線治療システムおよび先進的な壁面緑化を施した新治療研究棟が金賞(経済産業大臣賞)に輝いた。放医研、東芝、日本設計の共同受賞。

放医研の重粒子線治療システム(=写真左上)は、痛みを伴わない医療技術として、1994年の臨床試験開始から、既に5000例を超す治療実績があるが、今回の金賞受賞に際し、「最先端医療に『おもてなし』のある環境をデザインしたことは、大きな意義があった。日本の心を活かしたものづくりを今こそ世界にアピールすべき」との高い評価を受けている。また、今年しゅん工した新治療研究棟(=写真右)では、次世代のシステムである「呼吸同期高速3次元スキャニンング照射」の研究が行われているが、建屋は壁面緑化により、美観や環境面にも配慮がなされている。

ちなみに、本年度「グッドデザイン賞」の大賞(総理大臣賞)は、東日本大震災で活躍したインターナビ「通行実績情報マップ」(本田技研工業)が受賞した。


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