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原子力発電コスト8.9円/kWh 好条件の風力、地熱と同等安価政府のエネルギー・環境会議の「コスト等検証委員会」(委員長=石田勝之・内閣府副大臣)の第7回会合が13日、東京・霞が関の第四合同庁舎で開かれ、原子力発電をはじめとする各電源別発電コストを試算した報告書案を提示し、議論した。原子力発電は福島第一原子力発電所事故を踏まえ炉心溶融事故が発生する可能性も勘案、従来試算項目に加え、新たに社会的費用として(1)事故リスク対応費用(2)政府関連予算など政策経費を加えて、1kWh当たり8.9円と試算した。04年の試算5.9円に比べて、約51%増加したものの、発電条件の良い風力や地熱と同等か、石炭火力やLNG火力と肩を並べる程度にとどまった。 次回19日に最終会合を開き、今回指摘された点などを整理して報告書を了承し、年内には同会議に報告、最終的には来夏に政府がまとめる「革新的エネルギー・環境戦略」に盛り込まれることになるが、今後の総合資源エネルギー調査会や原子力委員会などでの検討で、長期の計画が必要な核燃料サイクルのあり方や、コストには反映されない国としてのエネルギー安全保障の道を、どのように確保するかが最大の焦点となる。 同検証委では、各電源ごとにモデルプラントを設定し、稼働率などさまざまな前提条件で発電コストを試算している。 原子力発電所のモデルは、直近7年間に稼働した4発電所の平均値として、出力120万kW、建設費4200億円の数値を採用した。 (=2面に詳細記事) |
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