入札、建設許可申請へ TVOのOL4建設計画

フィンランドでオルキルオト原子力発電所4号機(OL4)の建設計画を進めているテオリスーデン・ボイマ社(TVO)社は7日、同計画を入札・エンジニアリング段階に進めることが同社の臨時総会で決定したと発表した。

同段階で必要となる3億ユーロの資金について、フォータム社を始めとするオーナー企業全社から最終的な投資合意が得られたもの。今後、保有株式比率に応じて資金が調達されるのを受け、TVOは最新の安全要件をすべて満たせる原子炉設計を選定するほか、政府に対しては建設許可を申請することになる。TVOはOL4として出力145万〜175万kWの原子力設備を建設するため、2005年8月に「原則決定(DIP)」を政府に申請。昨年6月に政府の承認したDIPを議会が7月に認めたことから、同計画の推進許可が正式なものとなったが、DIPの有効期間は5年であるため、TVOとしては遅くとも2015年6月までに建設許可を政府に申請しなければならない。

採用原子炉の選択肢として現在、名が挙がっているのは次の5設計。すなわち(1)出力165万kWの東芝製ABWR(2)出力165万kWのGE日立製ESBWR(高経済性・単純化沸騰水型炉)(3)出力145万kWの韓国水力原子力発電製APR1400(4)出力165万kWの三菱重工製APWR(5)出力165万kWの仏アレバ社製EPR――である。

入札手続きの開始に先立ち、大手原子炉メーカーらはすでに受注後の準備に向けて動き出しており、この関連でGE日立社は11月、大手EPC(設計・調達・建設)契約請負企業のフルアー社と協力覚書を締結。GEH社がOL4を受注した場合、フルアー社を優先的にEPC契約パートナーとし、同プロジェクトに参加させることを確約している。


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