2011年 わが国と世界の原子力界主な動き

〈1月〉 着実に進む中印の原子力
▽12日 九州電が川内3の設置許可申請
▽17日 東芝・IHIが原発タービン機器製造合弁会社を設立
▽18日 日・ウクライナ首脳会談
▽21日 放医研が世界初の開放型PET実証に成功
▽25日 東電東通1が着工
▽26日 保安院、原発作業者線量低減化で報告書まとめ
 海外 中国のパイロット・プラントが再処理ホット試験に成功(3日)、インドで4つ目の再処理工場竣工(7日)、中国・徐大堡で基礎掘削前段階の起工式(8日)、マレーシアが原子力開発担当会社を設立(11日)、米ロ原子力協定発効(12日)、WH社が中国へのAP1000用燃料製造機器供給契約(18日)、ルーマニアのチェルナボーダ3、4計画土木工事に3社が入札(19日)、インドでカイガ4を送電網に接続(19日)、ポーランドの閣僚会議が原子力法改正法案を承認(25日)、インドのクダンクラム発電所で健全性試験完了(25日)、ロシアとベラルーシが原発建設・電力網整備作業で二国間協力協定に合意(25日)、ブラジルとアルゼンチンが多目的研究炉共同開発で合意(31日)

〈2月〉 海外原子力産業の躍進
▽3日 安全委、基本方針推進に向けた取組決定
▽9日 東芝、ロシア企業との濃縮ウラン販売に関する合弁事業検討開始
▽10日 保安院、島根1の運転再開に問題なし
▽18日 柏崎刈羽5が営業運転再開
 海外 ウクライナのフメルニツキ3、4がロシアの融資で工事再開(1日)、ポーランドが2件の新設計画関連業務で入札実施(5日)、英国がプル長期管理戦略で公開協議開始(7日)、UAEの国際諮問審議会が初の評価報告書公表(8日)、米DOEが3倍増の融資保証を盛り込んだ12年度予算要求(14日)、WH社がV.C.サマー向け増設分も含めた燃料供給契約受注(14日)、スペインが運転期間上限を撤廃し脱原子力政策を緩和(15日)、WHがAP1000技術を元に20万kWのSMRを開発(16日)、GE日立がESBWR機器供給でロッキード社と協力合意(16日)、仏EDFとアレバの連携で原子力産業再編成(21日)、パキスタンのチャシュマ2が初臨界(22日)、ロシアがバングラに2基のVVER建設に合意(24日)、韓国で新古里原子力1の運転開始(28日)

〈3月〉 東日本大震災 原子力事故発生
▽11日 東北地方太平洋沖地震発生▽福島第一1〜3、第二1〜4、女川1〜3、東海第二が自動停止▽津波襲来で電源喪失、福島第一1〜3が冷却不能に▽「原子力緊急事態宣言」発令、避難指示等
▽12日 1号機で水素爆発
▽14日 3号機で水素爆発
▽15日 2号機で爆発音、圧力抑制室損傷の恐れ▽政府・東電事故対策統合本部設置
▽17日 飲食物に放射能汚染の恐れ、厚労省が暫定規制値設定
▽19日 厚労省、自治体へ水道に関する指導開始
▽21日 政府による食品出荷・摂取制限指示開始▽外務省、外交団へのブリーフィング開始
▽23日 安全委がSPEEDIによる内部被ばく試算結果を発表
▽25日 学術会議が原災で緊急提言(以降随時プレス発表やシンポ開催等)
▽29日 食品安全委、放射性物質の健康影響で緊急見解
▽30日 保安院が全電力に緊急安全対策指示
 海外 GE日立が新型炉の理解促進でポーランド原研と協力(1日)、米STP3、4建設計画審査で「環境影響なし」(2日)、建設計画中の三菱重工業製US‐APWRのCOL審査遅延(2日)、WHがスペインENDESA社へAP1000の技術提供で合意(8日)、韓国大統領がUAEの原発起工式で安全確保を約束(14日)、スウェーデンで最終処分場の建設許可申請(16日)、中国首相が原発新設プロジェクトに対する承認を暫定停止(16日)、米議会マーキー民主党議員が新設モラトリアム法案を提出(29日)、オバマ大統領がエネ政策で今後も原子力を推進と公表(30日)

〈4月〉 福島事故が「レベル7」に
▽11日 政府、「計画的避難区域」と「緊急時避難準備区域」設定
▽12日 保安院が福島事故のINES暫定評価を「レベル7」と発表
▽14日 政府・復興構想会議が初会合
▽15日 原災損害賠償審査会(文科)、政府緊急支援措置が開始
▽17日 東電が事故収束の「道筋」発表、以降月毎に進捗状況報告
▽18日 保安院が炉心の損傷に関する概念整理を安全委に報告▽農水、福島事故連絡会議初会合
▽22日 政府、「環境モニタリング強化計画」決定▽福島県内に稲の作付制限
▽28日 損害賠償審が1次指針
 海外 独首相がエネ政策について倫理委で議論開始(4日)、BRICS新興五か国が「三亜宣言」で原子力の推進継続を確認(14日)、インドとカザフスタンが二国間原子力協定調印(19日)、アレバの福島事故汚染水処理設備案が了承(19日)、米NRG社がSTP増設計画の投資打ち切り決定(19日)、潘基文・国連事務総長が原子力安全強化の具体策を勧告(19日)、露大統領が原子力安全性向上で各国に提案(26日)、インド首相が声明で原子力開発における新たな安全強化策公表(26日)

〈5月〉 総理が浜岡原発の停止指示
▽6日 菅首相、津波対策完了まで浜岡原発の停止を要求▽保安院、各電力の緊急安全対策を妥当と判断▽文科、航空モニタリング測定結果公表開始
▽9日 原子力学会が福島事故で12項目の提言
▽10日 菅首相、エネ政策の見直しに言及
▽11日 文科、校庭等の空間線量低減策示す
▽13日 政府、原災損害賠償の支援枠組決定
▽15日 環境省、福島災害廃棄物の安全評価で専門家会合始動
▽17日 政府が被災者対応ロードマップ、以降月毎に進捗状況公表
▽18日 IFNEC運営会合で福島の状況報告(韓国、〜19日)
▽20日 東電、福島第一1〜4廃止と7、8増設計画中止を決定
▽24日 IAEA事故調査団来日(〜6月2日)
▽27日 文科、福島県内学校での線量低減対応方針示す
 海外 中国の嶺澳2期‐2号機が初併入(3日)、イランのブシェール原発が初臨界達成(8日)、パキスタンのチャシュマ2が運開(12日)、ポーランド議会が安全優先で原子力導入とする法案可決(13日)、スイスが34年までに5基を段階的に閉鎖する閣議決定(25日)、ドイツのメルケル政権連立与党が22年までに既存炉全廃で合意(30日)、三菱重工の米国法人がUS‐APWR用の機器供給で米にエンジニアリング拠点設立(31日)


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