1日も早い帰還を願って 美しい自然と地域社会の“絆”再び

日本原子力産業協会は昨年、福島県浜通り地域に関連した四季折々の風景、季節毎のイベント、祭りなどの写真を掲載したカレンダーを作成し、東京電力・福島第一原子力発電所事故に伴い避難されている周辺立地住民の方々へ配布すると同時に、避難住民の方々の生の声をお聞きし、関係部門にその意見や要望を伝える活動を行ってきた。

それに続いて、今年のカレンダー「うつくしま ふくしま ふるさとカレンダー2012」を同様の趣旨で作成し、今回は関係自治体を通じた配布事業を展開している。

〈写真〉はそのカレンダーの表紙を飾る福島県浪江町の「請戸(うけど)漁港出初め式」の様子。毎年1月2日に行われる新春恒例の行事で、前年の水揚げ量が最も多かった漁船を先頭に、大漁旗や日の丸の旗を掲げた漁船が次々に港を出て、沖合で、海の神様にお神酒を捧げて参拝する。

岸壁には大勢の見物客が詰めかけ、波しぶきをあげて船出する漁船を歓声を上げながら見守る風景が、かつてここにあった。

今年は、国の総力をあげて環境修復活動を展開し、昔の美しい田畑や森、海を取り戻し、1日も早く住民が帰還できる自然や社会環境を取り戻し、このような行事が各地で以前と変らずに見られる日がくることを願う。


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