原子力発電で意見分類 新大綱策定会議 重要政策課題を整理原子力委員会の新大綱策定会議が18日、都内で開催され、ステップ2の完了を受けた警戒区域および避難指示区域の見直しに関する基本的考え方、および事故調査・検証委員会の中間報告について説明を受けたほか、原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会の審議状況を確認した上で、これまでの議論をもとに、原子力発電の在り方に応じた今後の重要政策課題を整理した。 原子力発電利用については、これまでの主要な意見を掲げた上で、(1)一定の規模を維持(2)低減(3)今年より利用しない――に分類。いずれにせよ主要な政策課題領域としては、(1)福島原子力発電所事故への取り組み(オフサイト対策、オンサイト対策)(2)国民の信頼回復のあり方(3)原子力政策を事業者、立地地域と共有していくための課題(4)安全規制行政の革新(5)事業者が安全性、信頼性、経済性を継続的に向上させていく体制、制度(6)原子力損害賠償のあり方(7)核燃料サイクルシステム(8)放射性廃棄物管理・処分のシステム(9)人材育成システム(10)原子力研究開発のあり方(11)国際的取組のあり方――であるとした。 これらに対し、委員からは「時間軸をしっかり決め、定量的な議論をしたい」などといった声が上がった。 原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会のこれまでの審議では、今後の進め方として、(1)核燃料サイクルの選択肢を構成する要素の特性(技術・安全性等)および評価軸を整理、(2)核燃料サイクルの政策選択肢の評価軸ごとに分析、(3)エネルギーミックスの選択肢を踏まえた核燃料サイクルの政策選択肢の定量的評価と課題を提示――という3つのステップが示されている。 また、評価軸には、技術的なものも社会的なものも含めるとし、技術選択肢としては、(1)現状の高速増殖炉および軽水炉路線(2)修正燃料サイクル路線(3)長期貯蔵路線(4)ワンススルー路線――などが挙げられ、24日より具体的審議に入る。 |
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