40年超はハードル高い 細野原発相 バックフィット厳しく細野豪志原発担当相は16〜20日の米仏訪問中、米ワシントンDCにて18日、記者会見を行い、様々なエネルギー政策で日米の方向性を共有できたと成果を報告した上で、同相が先に示している原子炉の「40年運転制限」に関して以下のやりとりがなされた。 記者 (原子力安全規制改革法案の考えで)原発の運転期間について、40年で基本的に延長は難しいという話をしていたが、その後20年延長という話になった。これは方針転換ではないか、という指摘もあるが。 大臣 40年を期限として原発を動かしていくという、その基本方針には変わりはないので、原則、そこで廃炉ということである。特に、規制の中身としてバックフィットも導入するので、より厳しい規制ができれば、それが以前から動いている原発にも適用されるということになる。この40年の運転期限にするという原則とバックフィットの2つを組み合わせると、40年を超える稼働は極めて高いハードルがあるということになる。 記者 一方で、原則40年、最長で60年運転できるということが、この時期に出すメッセージとして、非常に政府に対する不信感を生んでいるという指摘もあるが。 大臣 原則40年、しかもバックフィットもやるということも含め、できる限り丁寧に説明していく必要があると思う。原発の規制のあり方、安全性というものに国民の関心が非常に集まっているので、しっかりとわれわれとしての考え方を伝える、丁寧な対応が求められると思っている。 記者 大臣が外国出張で東京不在中に今回の方針が出されたが、20年ということについて、大臣はどの程度、意思決定に関与したのか。 大臣 原子力規制の中身、態勢も含めてあらゆることすべてに関与しているので、自分の知らないところで何か物事が決まるということにはなっていない。準備室自体、特に幹部については、自分が直接人を集めた組織なので、すべての責任は自分にある。 記者 そもそも、20年という例外規定の必要性の理由について、改めて大臣の見解を。 大臣 原発を、そもそもデザインするときに、40年というのは1つの暗黙の線として考えられてきた部分がある。様々な機器の強度とか、さらには脆化、いわゆる、どういった形で劣化していくかということについて、1つの目安として40年ということが言われてきた。それを、われわれは法制化するということによって、しっかりと区切っていくという考え方である。また、それぞれの原発の状況はかなり異なる。そこは、個別に確認をした上で、例外をまったく排除する必要はないのではないか、という考え方である。ただ繰り返しになるが、バックフィット制度は非常に厳しい規制である。これらを併せて考えると、40年以上続けて原発を稼働すること自体は、相当ハードルが高くなってくることは間違いないと思う。 記者 大臣が責任者であると思うが、閣内で多少の調整はあるのか。与党内での調整は進んでいるのか。 大臣 閣内の調整という意味では、菅政権の時に閣議で確認してるので、その方針に基づいて、自分のところで法律を作る作業をしている。その意味では、既に大きな手続きは済んでおり、その方向性に基づいて進めているという認識である。 |
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