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既存炉用ベントシステム受注 アレバ社仏アレバ社は1月26日、カナダのSNCラバリン社からルーマニアのチェルナボーダ原子力発電所1、2号機(各70万kW級CANDU炉)用にフィルター付き格納容器ベント・システム(FCVS)を受注したと発表した。福島事故後、原子力事業者が過酷事故や自然災害を起因とする事故への対応で、追加で求められている安全要項を満たすなど原子力産業全体のアップグレード戦略の一環を成すものだ。 FCVSは格納容器内に過剰な圧力が蓄積されるのを防ぐ装置で、事故時に水素を安全に放出するとともに核分裂生成物を捕捉する。アレバ社によると、同社のFCVSは静的システムを導入したコンパクトな設計。すでに確証済みの技術として、軽水炉や重水炉など炉型を問わず容易に組み込むことが可能であり、すでに米国を始めとする世界の既存原子炉50基以上で設置実績がある。 エンジニアリング・サービス会社のSNCラバリン社は昨年6月にカナダ原子力公社(AECL)の商用原子炉部門を買収。CANDU炉の新設計画のみならず、既存炉についても運転寿命延長サービス等を手がけている。 チェルナボーダ1、2号機はAECLが1996年と07年に完成させたCANDU6型炉で、SNC社は13年後半までの27か月間に、定期検査を利用してFCVSを組み込む予定。同発電所の所有会社と交わした設置契約の総額は約4800万カナダドルである。 |
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