除染対策など原災対応で質疑 衆議院衆議院の10日予算委員会で、「新党きづな」の内山晃氏(千葉7区)が放射能物質の除染や原発事故の対応などについて質問した。 内山氏は、福島県の7割を占める森林の除染問題について質問したのに対し、細野豪志・原発事故担当相は「森林の除染は一番難しい。しかも、恐らくたいへんな時間と労力がかかるであろう課題だと認識している」と述べた上で、「現段階では、まず人の生活に近い所を優先して(除染を)行う方針だ」と説明した。 また、内山氏は、森林の除染には樹木を伐採し、「火力発電所の燃料として利用し、燃やした後の放射性物質はセラミックフィルターなどで吸引する方法もあるのではないか」と提案したほか、高放射線量が原因で長期間にわたり帰宅が困難になる住民の帰宅困難期間をどの程度と想定しているかと尋ねた。 これに対し、枝野幸男経産相は「1つの線として5年という線を出している」とし、「東電からの賠償問題も全部セットで示したいと思っており、現時点で、一律で何年という機械的に線を引くというつもりはない」と応じた。 さらに、内山氏がチェルノブイリ原発事故を例に、「未来永劫に住むことができない地域が出てくれば、きちっと買い上げて、新しい生活の場を提供するのが国の責任ではないか」と意見を述べたのに対し、枝野経産相は「戻るのを諦め、買い上げて欲しいという場合には一義的には東京電力の賠償の範囲だ」との考えを示した。内山氏が土地の買い上げ予定面積の試算があるかと質したのに対し、同経産相は「今の段階でどれくらいになるかということを申し上げられる段階ではない」とした。 また、内山氏が住居に適さない土地にメガソーラー発電基地を作れば、福島原発の送電線網も利用できるなどと提案したのに対して、枝野経産相も、「福島の復興に当っての1つの大きなポイントだと思っている」と応じた。 |
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