リトアニア協力推進 日本政府 同国首相に表明

リトアニアのA.クビリウス首相が18日〜23日まで初来日し、野田佳彦首相、枝野幸男経産相らと会談を行った。

20日に野田首相と会談したクビリウス首相は、日立と日立GEニュークリア社が出資を伴う受注優先交渉権を有する同国のビサギナス原子力発電所建設計画について、日本の高い原子力技術に大きな期待を表明したのに対し、野田首相は、同プロジェクトが同国のエネルギー供給に果たす役割の重要性に触れ、高い安全基準を満たしたものとすることが重要だと強調、協力の姿勢を示した。

両首相とも、戦略的投資家として出資する日立製作所により、その他の日本企業がリトアニアや他の欧州連合加盟国に投資する道が開かれたと評価した。

リトアニア・エネルギー省によると、クビリウス首相はまた、野田首相との会見に先立ち、枝野経産相とも会談。同経産相は「国の裁量で使える財政手段も含め、日本政府はビサギナス計画にあらゆる支援を提供する」との日本の方針を伝えた。

日立が改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)の建設を提案している同プロジェクトのコストは数千億円規模と見られているが、日立の投資金額についてリトアニアは、今月中の最終合意を目指して交渉中の模様。隣国として参加するエストニア、およびラトビアとも投資持分の交渉を進めているが、一部のアナリストは同計画への銀行融資が困難になる可能性も指摘している。


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