一般食品で100ベクレル/kgなど 厚労省・審議会 食品中セシウム、新基準値を決定

厚生労働省の薬事・食品衛生審議会は2月24日の分科会で、現行の暫定基準値からより厳格化した新たな食品中のセシウム基準値について決定した。一部の食品を除き、4月1日より施行される。

新基準値では、飲料水の1キログラム当たりのセシウム量は10ベクレル(現行の暫定規制値=200ベクレル)、魚や野菜などの一般食品が同100ベクレル(同暫定規制値=500ベクレル)、粉ミルクや市販ベビーフードなど、新たに加わったカテゴリの「乳児用食品」と牛乳は同50ベクレル――をそれぞれ超えないことを求めている。これにより、新基準値は4分の1から20分の1にまで厳しくなったことになる。

また、茶については、原材料の茶葉から侵出した状態で飲料水の基準値を、乾シイタケなどは、原材料と水戻しした状態の両方で一般食品の基準値を適用する。

なお、一部食品については市場や消費者の混乱を避けるため経過措置を設けている。例えば、コメは12年産の収穫・流通が始まる10月1日から、冷凍保存されている牛肉も10月1日から新基準値を適用する。加工食品は4月1日以降に製造、加工、輸入されたものに対して新基準値とする。

新基準値了承の答申を出した2月16日の文部科学省の放射線審議会(会長=丹羽太貫・京都大学名誉教授)では、乳児用食品などについて厳しすぎるという意見も出ていた。


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