13の研究開発実施へ 中国 緊急時対応力向上で中国核能行業協会(CNEA)が2月21日付けで報じたところによると、同国の国家発展改革委員会・国家能源局は国内の稼働中および建設中原子力発電所における緊急時対応能力向上のため、13の研究開発プロジェクトを正式に立ち上げた。 過酷な自然災害により、設計基準を超える事象に見舞われた場合の放射性物質の早期大規模放出と炉心損傷の発生確率低減が主な狙いで、福島事故からの教訓を反映しつつ包括的に安全技術の改善を図るという内容。 実際のプロジェクト実行は、国内で原子力発電所を建設・操業している中国核工業集団公司(CNNC)と中国広東核電集団有限公司(CGNPC)のほか、清華大学、および新能源研究院等のエンジニアや研究員らが担当。2013年までにすべてのプロジェクトを完了し、成果を中国の第2世代プラス原子炉の安全性改良に生かす方針だ。 同プロジェクトの研究開発分野は以下の通り。(1)緊急時に電力と冷却水を供給する受動的システム(2)過酷事故発生防止と影響緩和の調査および実験による確証(3)第2世代のカナダ型原子炉の耐震性能と設計基準を超える耐震裕度の分析(4)設計基準を超える洪水の研究、および使用済み燃料の溶融防止と影響緩和対策(5)複数災害が同時発生した場合の危険分析と対応策(秦山と大亜湾サイト対象)(6)設計基準を超える事故の影響緩和機器とシステムの研究開発(7)過酷事故時の水素管理機器の研究開発(8)過酷事故時の救出ロボット開発(9)格納容器からの受動的な熱除去システムと2次系の受動的残留熱除去システムの開発(10)大規模な放射線事故時の低位置での高速汚染計測技術開発(11)放射性廃液のモニタリングと放射線防護研究(12)放射性廃液の緊急処理技術開発(13)放射能による環境汚染の復旧対策。 |
お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで |