欧米原発向け燃料で契約獲得 ロシア

ロシアの総合原子力企業ロスアトム社の傘下で核燃料製造を担当するTVEL社はこのほど、TVS−K型燃料集合体の供給契約をスウェーデンのバッテンフォール社と締結した。

欧米型設計のPWR用に初めて認可される燃料集合体で、バッテンフォール社のリングハルス3号機向けに試験用の4体、もしくは8体の集合体を供給することになる。

2030年までに年間120億ドルの利益を上げることを戦略目的とする同社にとって、伝統的なロシア型原子炉用燃料市場でのシェア増大のみならず、欧米諸国用の原子炉燃料市場に参入し、世界の原子力市場全体の中でロシアのプレゼンスを拡大することは大きな目標の1つ。

TVS−K(=写真)では、100万kW級VVER(ロシア型PWR)の燃料開発経験に基づき、構造素材にジルコニウム合金を使用したほか、集合体の骨組みや間隔グリッドを工夫することによって、原子炉の安全操業を改善したとしている。


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