Copyright (C) JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. (JAIF)
ここに掲載されている記事や写真などの無断転載はご遠慮ください。
内向き思考の対応を反省 安全・保安院長 UPZ導入取りやめで深野弘行・原子力安全・保安院長(=写真)は16日の記者会見で、06年に原子力安全委員会が国際基準に合わせる形で原子力防災指針を見直し、防護範囲の拡大などの検討を開始した直後、同保安院が地元の社会的混乱や対策予算費用の増大などを理由に、「緊急防護措置区域」(UPZ=半径30キロメートル)の導入などを取りやめるよう意見を提出し、結果的にそうなった件について、福島事故後の今となっては、「問題があった。甘かった」と認めた。 深野院長は、防災範囲の拡大について、「当時は、メリット、デメリットを考慮し、そういう意見を提出した」と説明したが、事故が起き結果的に、(1)事故が短時間で深刻な事態に進展してしまった(2)国際的な規制基準への対応に問題があった──とし、「思考が内向きすぎ、十分に対応できなかった」と述べた。 同院長はまた、「省庁間の交渉では、厳しい文言を時として使うこともあるが、もっと内容にわたる議論をすべきだった。その前に、防衛的な強い文言になってしまっている」と解説した。 |
お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで |