米エネ省・サバンナリバー研、SMR開発で3社と連携

米国のSMR開発では、エネルギー省(DOE)のサバンナリバー国立研究所(SRNL)が今月2日、独自にSMR開発を進めているハイペリオン社、SMR社、およびニュースケール社のそれぞれと、官民の技術パートナーシップを通じてサバンナリバー・サイト(SRS)でSMR技術を開発するとの合意覚書(MOA)を締結した。

DOEが1月に公表したSMR開発のための資金提供公募(FOA)案とは無関係で、基本的に民間部門の資金調達による開発となる。しかし、MOAによってこれら3社はSRSの土地やエネルギー施設、原子力関係の知見の活用が可能となり、結果的に民間部門のSMR原型炉技術の開発・試験および認可の支援につながるというもの。将来、3社が同サイトにSMRを建設する際に備え、関連情報やSRS設備のインフラ利用を提供する一助になるとしている。

ハイペリオン社が開発中のSMRは、「ハイペリオン・パワー・モジュール(HPM)」と呼称されており、出力は2.5万kW。米原子力規制委員会から設計認証(DC)を得るため、すでに予備協議を実施している。SMR社はホルテック・インターナショナル社の子会社で、出力14万kWの「ホルテック固有安全モジュール式地下原子炉(HI−SMUR)」を開発中。大手エンジニアリング企業のショー・グループが昨年5月に第1段階のエンジニアリング作業を請け負った。また、ニュースケール社のSMRは出力4.5万kWの小型一体型PWRで、大手EPC契約企業のフルアー社が昨年10月、3000万ドル以上の出資を約束している。


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