2号機格納容器内を調査 東京電力・福島第一 2回目、映像鮮明に

東京電力は26日、昨年3月の事故で、格納容器の一部が破損しているとされる福島第一原子力発電所2号機の格納容器内に耐放射線のビデオイメージスコープや温度計を挿入し、2回目の内部調査を実施した。

2号機は原子炉内の核燃料が溶け落ち、その一部は原子炉圧力容器を貫通して、格納容器内底部のコンクリート上で冷却され固化しているものと見られている。2号機は昨年3月15日早朝、爆発音があり格納容器内の圧力が急激に低下し、格納容器の一部が損傷したと判断しているが、どの部分が損傷したかはまだ分かっていない。

溶融した燃料を継続的に冷却するため、大量の水を原子炉内上部から注水しているが、今回の調査で、格納容器内の原子炉を下部で支えるコンクリートの外周部では、床面から約60cmしか滞留水は貯まっていないと推定した。滞留水の水温は約48.5〜50℃で、溶融した燃料は引き続き冷却されていると判断している。滞留水は透明で、堆積物が確認された。

作業は約3時間行われ、最大被ばく線量は5.29mSvだった。

ビデオイメージスコープの先端カメラ部の直径は12.7mm、挿入部の有効長は20メートル、挿入部の使用温度範囲は空気中100℃、水中30℃まで。耐放射線性は1000Gy。

27日には初めて同格納容器内の空間線量を計測し、最大で毎時72.9Svと下部に近づくほど高かった。


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