全50基が停止、42年ぶり 北海道電力 泊3号機が定期検査入り

日本に50基ある原子力発電所のうち唯一運転を継続していた北海道電力の泊3号機(PWR、91万2000kW)が定期検査のため5日午後11時3分、送電を停止した。

日本原子力発電の東海発電所(現在廃止措置中、GCR、16万6000kW)が日本で最初の商業原子力発電として1966年7月25日に営業運転を開始し、次いで同社・敦賀原子力発電所1号機(BWR、35万7000kW)が70年3月14日に営業運転を開始した2基体制のとき、東海発電所の第3回定期検査中に敦賀発電所1号機が湿分分離器点検のために停止した70年4月30日から5月4日以来、42年ぶりに運転中の原子力発電所からの送電がなくなった。

電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は、原子力プラントの全号機停止について同日付けで声明を発表し、我が国のエネルギー自給率が4%と極めて低いことを指摘し、海外からの輸入化石燃料に過度に依存しないエネルギー・ミックスの重要性を強調、再生可能エネルギーや省エネルギーと共に、「原子力発電はこれからもたいへん重要な電源である」との考えを示した。

今後は、さらに原子力の安全性確保に全力で取り組むとともに、「電力の安定供給という使命を達成するためにも、立地地域をはじめ広く社会の皆さんの信頼回復に努め、できる限り早く原子力を再稼働できるよう最大限の努力を続けていく所存だ」とした。


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