スペインのガローニャ原発 運転期間延長の可能性

スペイン原子力産業会議(FORO)は11日、来年7月に閉鎖予定のサンタマリア・デ・ガローニャ原子力発電所(BWR、46.6万kW)について、事業者であるニュクレノール社が「閉鎖指令の一部取り消しに向けて政府が動き出した」と公言していることを明らかにした。事態がうまく進展すれば、同発電所は2019年まで48年間の運転が可能になる見通しだ。

スペインでは1971年に運開したガローニャ原発に関して、09年6月に原子力安全委員会(CSN)が「2019年まで10年間の稼働が可能」と評価したが、政府は2013年までの4年間に限り運転期間の延長を承認。11年2月には、原子力発電所の運転期間を最大40年とする規定の撤廃を議会が採決しており、閉鎖予定日を1年後に控えた今年始めになると、政府は同原発の運転期間を延長する可能性について再びCSNに諮問。CNSは2月に「13年以降の運転を阻む要因は見あたらない」と結論付ける意見書を産業観光エネルギー省に提出していた。

ニュクレノール社によると、J.ソリア産業相は「近年の経済状勢に鑑み、エネルギーの輸入に依存するスペインとしては利用可能なエネルギー源はできる限り利用する」と確約した文書に署名。ガローニャ原発の閉鎖指令取り消し手続き開始する決断を下し、ニュクレノール社を始めとするすべての関係者にこの判断を連絡済みであるとしている。


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