セシウム除去する漆喰開発 近畿大 従来の2〜3倍の強度を確保

近畿大学の森村毅講師らを中心とする研究グループは23日、水に溶けたセシウムをろ過して99%以上取り除くと同時に、建築物の壁や床材として十分な強度を持った漆喰(しっくい)の開発に成功したと発表した。セシウムで汚染された水や物質を浄化するフィルター兼建材としての活用が見込まれる。

セシウムを吸着する性質をもつ鉱物であるゼオライトを、石灰重量の3〜4倍の高濃度でカルシウムイオン水を添加し漆喰に混合することで、従来のゼオライトの2〜3倍の強度を確保。また水が浸透しやすい性質も兼ね備え、セシウム水溶液を「ゼオCa漆喰」でろ過する実験では、セシウムの99%以上が吸着したのを確認した。


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