発給2014年に延期 米国向けEPRの設計認証

仏アレバ社が米国の新設計画用に設計した欧州革新的加圧水型炉(EPR)の設計認証(DC)手続きが2014年末までずれ込むことが、米原子力規制委員会(NRC)から5月21日付けで同社に宛てた書簡により明らかになった。

米国ではユニスター社のカルバートクリフス3号機やPPL社のベルベンド1号機計画など、合計4基の建設・運転一括認可(COL)申請でUS−EPRの採用が想定されており、同設計に対するDC発給の遅れはこれらの新設計画の審査にも影響を及ぼすと見られている。

アレバ社は2007年12月にUS−EPRのDCをNRCに申請。当初は12年6月、最近でも13年6月にはDCが発給されると見込んでいたが、現在、6段階ある安全審査のうち「技術的未解決事項(OI)を含む安全評価報告書(SER)の発行(第2段階)」が今年2月9日に、同SERへの「原子炉安全諮問委員会(ACRS)の審査とNRCの対応(第3段階)」が今年5月18日に完了したばかり。

アレバ社はOIを解決するための対応日程の改訂版を今年2月と5月にNRCに送付。OI対応に今年と13年を宛てる2種類の日程を提案するとともに、安全審査終了後に行われるUS−EPR用の規則策定を2014年末までに完了するようNRCに要請していた。

NRC側では「この日程に間に合わせるのは非常に挑戦的だ」としながらも、目標達成のために以下の節目の日程を守るようアレバ社に伝えている。すなわち、1)最終的なOI対応締め切り日の少なくとも30日前に対応案を提出する2)福島事故の教訓を安全審査の第4段階で解決し、13年8月30日までにすべての解決情報を提出する3)すべてのOIを解決した最終安全分析報告書(FSAR)・改訂版を13年11月1日までに発行する――である。


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