英国のプル処分にPRISM炉 GEH社

GE日立ニュークリア・エナジー(GEH)社はこのほど、同社が開発中の小型ナトリウム冷却高速炉「PRISM」を使って、低炭素な電力を発電しつつ英国の余剰プルトニウム処分に活用していくため、同国のマンチェスター大学と協力覚書(MOU)を締結した。

GEH社では余剰プルの燃焼に利用可能というPRISM炉の特長を販売に利用する市場戦略を決定しており、PRISM炉をセラフィールドに建設するための事業パートナー探しの会合を4月4日に同地で開催。同様の覚書を英国国立原子力研究所(NNL)とも締結している。これら2件の覚書締結は100名以上の出席者を招いた同会合における具体的な成果となる。

英国では余剰プルトニウムの総量が2018年までに140トンに達する見通し。GEH社幹部によると、2基のPRISM炉で合計60万kWを発電しながら、余剰プルを原子力発電所用MOX燃料としてリサイクル処分することは、プルトニウムを最も効率的かつ安全に処分する最良の方法となる。こうした背景から、同幹部は民生用原子力分野で専門知識の拠点となりつつあるマンチェスターで、高名な大学と協力してPRISM炉の開発を進めていきたいとの抱負を述べた。


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