規制当局が建設許可発給 UAE、1、2号機を本格着工

アラブ首長国連邦(UAE)の連邦原子力規制庁(FANR)は17日、首長国原子力会社(ENEC)がアブダビ首長国のブラカで進めている同連邦初となる原子力発電所の最初の2基の建設計画に許可を与えた。これに先立つ15日には、アブダビの環境庁(EAD)が1、2号機建設に関する環境面での認可を発給したことから、ENECは韓国製の第3世代・改良型PWR(APR1400、出力140万kW)となる1、2号機を2017年と18年に完成させるための本格的な建設作業に入る。

ENECは2010年12月に1、2号機の環境影響評価書(EIA)と建設環境管理計画(CEMP)をEADに、建設許可申請(CLA)をFANRに提出した。建設サイトのブラカはアブダビ首長国の西部、ルワイスの西南西約53kmに位置し、FANRでは200名の技術専門家が18か月間かけて同サイトの妥当性のほか、設計や安全分析、建設作業の管理システムと品質保証、放射線防護などについて包括的に審査。その結果、同建設計画が技術的および法的な要件をすべて満たしていると判断したもの。ENECはこれまで、FANRが今年3月に発給した土木準備作業実施許可に従い、1号機用コンクリート打設の準備である掘削場所の底部表面の平板化や配管の埋め込み、鉄筋敷設のための防護コンクリート層設置などを進めていた。

ENECのCEOによると、ENECはサイトおよび周辺区域の環境に責任を持ち、アブダビ首長国の環境が長期的に持続可能となるよう保証するため、原子力発電所による環境影響を定期的にモニターしていく。また、2020年までに4基すべてのAPR1400を完成させるとの決意を表明している。


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