新蔚珍1でコンクリート打設 韓国

韓国で原子力発電所を操業する韓国水力原子力会社(KHNP)は7月24日、新蔚珍原子力発電所建設サイトで1号機の最初のコンクリート打設を実施したと発表した。福島事故後、同国で初めて着工する新設計画で、2017年4月の完成を目標に国際社会に通用する韓国ブランドの技術による原子炉建設が始まったと強調している。

実際の作業は21日に実施。李明博大統領を招いて5月4日に開催した起工式に続き、今回も150人の出席者を集めた記念式典を開催している。アラブ首長国連邦(UAE)に輸出する改良型PWR(APR1400)と同設計になる計画で、出力は140万kWと韓国では最大級だ。

ベースとなる設計は米国のコンバッション・エンジニアリング(CE)社の「システム80+」だが、KHNPは「炉内構造物に100%純粋な韓国技術を初めて採用」と明言。福島事故後は設計段階から脆弱性の見直しを行ったとしている。同型設計としてはすでに、新古里原子力発電所3、4号機が2013年と14年の完成を目指して建設中となっている。

同サイトでは2号機も1年遅れで建設予定で、2基合計の総投資額は約7兆ウォン(4870億円)。作業従事者は延べ620万人と見積もり、同計画が雇用創出と韓国経済の牽引につながると強調している。


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