サイクル議論不可避 細野原発相 地元配慮にも言及

細野豪志・原発担当相(環境相)は4日の閣議後記者会見で、記者からエネルギーの国民的議論の中では燃料サイクルのバックエンド対策についてほとんど議論されてこなかった点について聞かれ、「原発依存度を下げゼロをめざしていくと、(燃料サイクルの)分量は減ってくる。サイクルのあり方の議論は避けられない」と述べた。

その上で同相は、「これまで特に青森県には多大な負担をしいてきた。同県の努力を忘れてはならない。信頼関係を大事に考えて対応して行かなければならない。「もんじゅ」(高速増殖原型炉)も含め、今日の時点で結論じみたことは言えない」とした。

環境省が3日に東京電力・福島第一原子力発電所の事故に伴い放出した放射性物質の汚染廃棄物のうち、栃木県内で発生した1キログラム8000ベクレル以上の「指定廃棄物」の最終処分場を、同県矢板市にある国有地の森林に立地したいと申入れした件について、「各都道府県の中で処分していかなければならない。住民の心配を取り除くため、できるだけ丁寧な説明をしていきたい」と述べた。

同省では、福島県に複数の中間貯蔵所を、同最終処分場を宮城、栃木、群馬、茨城、千葉の各県に1か所ずつ建設する計画で、福島県以外では初めての具体的提案。

細野大臣は民主党代表選への出馬について、福島事故対応などを理由に慎重な姿勢を崩していないが、党内には立候補を押す動きが強まっている。


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