【原子力発電所運転速報】 8月、大飯3、4号が本格運転再開 設備利用率は5.1%に

原産協会の取りまとめによると、8月の原子力発電は、関西電力大飯3、4号機の2基のみの稼働で、総発電電力量が17億6755万kWh、設備利用率は5.1%となった。最大16基のプラントが稼働していた昨年の8月にも増して、かなり厳しい電力需給状況だったが、電力各社とも、「でんき予報」などを通じた節電啓発に力を入れたため、特段のトラブルもなく盛夏需要ピークを乗り切れたようだ。

関西電力の大飯3、4号機は、いずれも7月に定格熱出力一定運転に入った後、3号機が8月3日に、4号機が同16日に本格運転再開となり、同月中は大過なくフル稼働し、関西圏の電力需要を支えた。

一方、首都圏では、東京電力の原子力発電所がすべて停止しているところ、点検中で起動準備を行っていた同社の鹿島火力発電所1号機(茨城県神栖市、60万kW)で22日、火災が発生、同機は復旧の見通しが立たなくなったものの、盆明けの電力需給に支障は生じなかった。

その他の原子力プラントは、定期検査、震災影響などにより、今夏は停止していたのだが、再稼動のための条件となるストレステストの1次評価で、8月中に、関西電力大飯2号機、同美浜1、2号機、中国電力島根2号機、九州電力玄海1号機、四国電力伊方2号機、日本原子力発電東海第二の計7基について、原子力安全・保安院に対し報告があがった。これで、事業者からは計30基の1次評価が保安院に報告され、そのうち、9月3日現在で、計9基が同院による審査結果取りまとめにまで至っている(原子力安全委員会に報告された大飯3、4号機、伊方3号機の3基を含む)。


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