「原発ゼロ」強く批判 電事連 政策とせぬよう要請

民主党が6日に「『原発ゼロ社会』を目ざして」と題する政府への提言を正式に取りまとめたことを受けて、電気事業連合会は即日、八木誠会長のコメントを発表した。

会長コメントでは、「今後策定される国のエネルギー政策に反映されてしまうと、あまりにも大きい課題が山積するエネルギー政策となり、たいへん憂慮すべきものと言わざるを得ない」と最大限の危機感を示し、「エネルギー資源の多様化を確保するため、『原子力』という選択肢を失うことのないよう判断してほしい」と強く要望している。

仮に原子力の選択肢をなくした場合、エネルギー安全保障、化石燃料費の増大による国富の海外流出、電気料金の上昇など、経済や国民生活、地球温暖化問題などに甚大な影響を及ぼすだけでなく、原子力に必要な人材確保にも重大な支障をきたすとしている。

特に、これまで原子力推進に国策として協力してもらってきた立地地域の人々の思いをないがしろにし、「その信頼を失いかねない」と、信頼喪失に極めて大きな危惧を抱いている。

原子力発電を「期限の有無を問わず」将来ゼロとする場合、「使用済み燃料の取扱いから、足元の電力供給にも深刻な影響を与える可能性もある」と指摘している。


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