15年ぶりに送電網に接続 カナダのブルースA1号機

カナダのブルース・パワー(BP)社は19日、改修工事等で停止状態にあったブルースA原子力発電所(=写真)1号機(CANDU炉、80.5万kWを約15年ぶりに地元オンタリオ州の送電網に接続した。

世界でも1サイトあたりの設備容量が最大規模である同発電所の再生に向けた動きに、州政府はもちろん産業関連団体らも一様に祝福のコメントを寄せている。

州政府のエネルギー大臣は「近代的でクリーンかつ信頼性の高い電力システムの構築を目指す当州にとって、今回の記念すべき出来事は2014年末までに州内で石炭火力を廃絶するための重要な一歩になった」と強調。カナダ製造業・輸出協会のオンタリオ州支部副総裁も「BP社の原子炉のように低コストで信頼性のある電源の復活は我々の経済と製造部門にとって絶対不可欠なものだ」と断言した。

ブルースA発電所のCANDU炉四基は運転実績の低迷に伴う経済性の悪化などから90年代後半にすべて運転を休止。BP社は2043年までの運転寿命延長を目指した大がかりな改修工事を開始したが、3、4号機については機器の取り換えを後回しとし、それぞれ04年と03年に運転を再開した。2号機は今年3月に約20年ぶりに再起動。1号機も7月に原子力安全委員会から再稼働を許可され、低出力での試験を実施していた。


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