世界へ原子力安全発信続ける 国連総会演説

野田首相は9月24日から26日まで、ニューヨークで行われた第67回国連総会に出席した。今回の総会は「平和的手段による国際紛争または国際情勢の調整または解決」をテーマとして開催された。

26日の一般討論演説では、震災の教訓を国境・世代をこえて伝えていく決意を表明し、その一例として、原子力安全への具体的な貢献策をこれからも世界に向けて発信し続けていくとした。また年末にはIAEAと共催で「原子力安全・福島閣僚会議」を開催することにも触れた。

複雑化する国際社会の諸問題を解決するためには3つの叡智が必要だとし、(1)「未来」をおもんばかる能力(2)地球を俯瞰するという視点(3)紛争をルールに基づいて理性的に処理するという作法――を挙げた。

福島第一原子力発電所の事故を踏まえて、国際情勢などの将来展望を慎重に見極めながら検証と見直しを行いつつ、2030年代に原子力発電に依存しない社会の実現を目指してグリーンエネルギーへのシフトと経済成長の確保を両立させていくとした。

また、北朝鮮やイランの核・ミサイルの問題については、両者に具体的な行動を求めるため国連やIAEAにおける各国の協調が欠かせないとし、日本は唯一の被爆国としてこれからも「核兵器のない世界」を先導する使命を果たすと強調した。


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