シビアアクシデント対策基準策定へ 原子力規制委員会 来年夏の施行を目指す 有識者チーム設置し検討

原子力規制委員会は10日、原子力発電所のシビアアクシデント(重大事故)対策に関する基準策定に着手した。今般、改正された原子炉等規制法に基づくもので、今後、有識者チームを設置し、公開の場で骨子案を検討、被規制者からの意見も聴取し、案文を作成、同法関連条項の施行される13年7月の新規制導入を目指す。

福島原子力事故の教訓や最新の技術的知見、IAEAの安全基準などの海外動向も踏まえ、原子力発電所に関するシビアアクシデント対策を含めた基準を策定することが、改正炉規法に規定された。

旧原子力安全・保安院では、規制制度改革を見据え、8月にシビアアクシデント対策規制に関する基本的考え方を取りまとめており、深層防護の構築、内的・外的事象を包含した対策、総合的なリスク評価について指摘している。

新基準策定に向け、規制委員会での主な検討項目は、設計基準事象への対応、設計基準を超える外的事象(自然事象、意図的な航空機衝突、テロリズム等)、設計基準を超える事故、シビアアクシデント対策の基本方針・安全評価などを掲げているが、これらと関連して、旧原子力安全委員会でも議論されてきた安全目標・性能目標、設計基準地震・津波に関しても、別途、規制委員会の場で、検討することとしている。


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