アレバを入札候補から除外 チェコのテメリン完成計画

チェコ電力公社(CEZ)は5日、仏アレバ社が7月に提出したテメリン原子力発電所3、4号機完成計画の入札提案書について、「法的な契約要件を満たしていない」との理由で入札候補から除外したことを同社に通達した。

CEZによると、アレバ社の提案書は入札書に明示されたいくつかの重要基準についても満たしておらず、同入札がチェコの公共調達法に準じて実施されている以上、同社の提案書をさらなる評価作業から除外しなければならない。アレバ社に対しては、不適格とした理由が商業上および法制上の性質、また、重要な要件遵守の両方に及んでいると詳細に説明したが、同社側にもこの決定に不服を申し立てる権利がある。このため、入札手続きが公平かつ的確に行われるよう、すべての上訴オプションが使用された場合に限り、具体的な理由を公表する可能性があるとしている。

一方、アレバ社は同日、この決定について異議を申し立てるとの意向を表明した。CEZが示した同社の除外理由を理解する覚悟はあるものの、アレバ社の提案書は最も競争力があり、すべての入札基準を満たしているとの確信があると主張。テメリン完成計画を必ず受注するとの決意を示している。

建設作業が一時中断していた同計画では、2009年8月にCEZが2基を完成させるための公開入札を開始。10年春までに第1段階の適性条件をクリアした(1)ウェスチングハウス社の企業連合(AP1000)(2)アレバ社(EPR)(3)ロシア企業とチェコのスコダ社の企業連合(MIR1200)――に対して昨年11月に詳細な入札招請書を手渡していた。

これまでのところ、CEZはアレバ社以外の入札企業が要件を満たしていないとの判断は下していない。


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