千葉工大 「Quince」特別賞 ロボット大賞 福島第一事故現場で活躍

市場創出への将来的貢献が期待される国内のロボットを選定・表彰する「ロボット大賞」(主催=経済産業省、日本機械工業連合会、審査委員長=三浦宏文・工学院大学顧問)の審査結果がこのほど発表され、本紙関連では、「原発対応ロボット『Quince/Rosemary』」(千葉工業大学)が「社会貢献特別賞」を受賞した。

「原発対応ロボット」は、放射線量の強い環境下の福島第一原子力発電所事故対応で活躍中のモニタリングロボット。段差やガレキを含む悪路にも耐える高い走行性能を有し、人の立ち入れない災害現場で状況調査や機材運搬などを行う。現場の状況に応じ、通信方法や操縦性にも改良が加えられつつあり、特に、危険性の高い閉鎖空間の活動で、2次災害の防止上からも今後のさらなる応用が期待される。

また、部門別表彰で、今回より新設された「ロボットビジネス/社会実装部門」の優秀賞に、「次世代無人化施工システム」(鹿島建設、熊谷組)が選ばれた。有人での復旧作業が困難な大規模災害現場で、建設機械等を遠隔操作し工事を行うシステムで、福島原子力事故におけるガレキ撤去や、台風襲来時の天然ダム対策などで活躍する。

なお、今回の「ロボット大賞」(経済産業大臣賞)は、医療福祉ロボット群と周辺機器を組み合わせたソリューションを提案するビジネスモデル「生活支援ロボットソリューション事業の推進」(パナソニック、松下記念病院)が受賞している。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで