「福島事故をもって、技術体系の放棄は愚か」 石原都知事ら 福島第一原発を視察

石原慎太郎東京都知事、橋本昌茨城県知事、大澤正明群馬県知事の3知事が10月24日、東京電力福島第一原子力発電所を視察した。関東地方知事会議が23日から福島県郡山市のビッグパレットふくしまなどで開催された後、訪問した。福島県知事以外が事故後に福島第一原発を視察したのは初めて(石原都知事は翌25日に、新党結成のため辞表を提出、31日付けで正式辞任した)。

事故処理作業の拠点となっている免震重要棟で概要説明を受けた後、3知事がそれぞれ挨拶して職員を激励し、バスの車内から事故後の現状を視察した。

視察後、福島第二原子力発電所近くのJヴィレッジで、石原知事は「冷却をしきれずに水素爆発を起こしたことは大きな反省点だと思うが、その事故をもって人間がせっかく開発した新しい技術体系を放り出すのは、私は愚かだと思う」と述べ、日本は同事故を克服して、原子力技術の活用を今後も図っていくべきだとの考えを示した。

福島の隣県であり、東海第二原子力発電所が立地する茨城県の橋本知事は、「安全が最優先で、安全がしっかり確保できる所以外で、原発を稼働させることはできないという思いをもった」と語った。


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