安全規制局長にシュベ氏指名 仏国

仏国のJ−M.エロー首相は10月29日、過去20年以上にわたって同国の原子力安全規制に携わってきた原子力安全規制当局(ASN)のA.ラコステ局長に代わり、環境・持続可能開発・エネルギー大臣直属で原子力を管轄するエネルギー気候総局のP−F.シュベ局長(51)をASN局長に指名する意向を表明した。

これに伴い、国民議会(下院)と元老院(上院)の原子力関係委員会が同氏を正式に任命する政令の発令に向けて審議に入る。ラコステ現局長は今月8日に任期切れとなる模様で、それまでにシュベ氏が正式に任命されると見られている。

シュベ氏は仏国の理工系エリート養成のための高等教育機関であるエコール・ポリテクニーク卒で国家鉱山技師団の一員。政治的には中道右派と言われており、政府資本が入ったGDF・スエズ社や石油研究所(IFP)、アレバNC社などのエネルギー関連企業で取締役会の政府代表を務めているほか、1992年から95年まではASNの前身である原子力施設安全局(DSIN)でラコステ局長に次ぐ副局長として勤務した。2005年から07年には産業技術革新および新技術に関する内閣のアドバイザー、それ以降は環境エネルギー管理庁のエネルギー商品局長およびエネルギー気候総局長を歴任していた。

原産協会が仏国と毎年開催している日仏原子力専門家会合では、昨年まで仏国側委員を務めた。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで