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就学問題・損害賠償滞る 東京大学シンポ 東電は社員全員で除染シンポジウム「日本のエネルギーの今後と持続する発展」(東京大学生産技術研究所など主催)がこのほど、東京大学・本郷キャンパスで開催され、「原子力問題に正面から取り組む」と題するセッションで、福島県の内堀雅雄副知事、東京電力の相澤善吾副社長らが原子力災害被災地復旧への課題・取組について発表を行った。 将来のエネルギー情勢を巡り、電力業界のあり方や産業復興の展望などに関する講演に続き、演壇に立った内堀副知事(=写真)は、「FUKUSHIMAの未来」と題する発表で、県民の約8%相当が避難生活にある状況下、富岡町におけるタブレット端末や町民電話帳配布を通じ、住民としてアイデンティティ維持に努めている状況などを述べた。さらに、大震災を受け、県民人口が200万人を割り込んでいる現状下、地方経済の低迷を憂慮し、2040年までの人口推計をあげながら、今後の復興に向けた対策強化の必要を強調した。原子力災害に関しては、克服の状況を進展具合に応じ色分けして図示し、特に、高線量の下水汚泥処理、子どもの就学問題、損害賠償などは、改善状況が滞っているとして、住民にとって「事故は収束していると実感できない」と述べた。 これに対し、東京電力・相澤副社長は、事故炉の廃止措置対策、原子力改革の状況等を説明、「社員全員が除染作業に」などと述べ、今後の被災地復興に対する取組強化の姿勢を示すなどした。 |
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