大飯トレンチ深堀り 関西電力 破砕帯で追加調査

関西電力は22日、大飯発電所敷地内破砕帯の追加調査計画を原子力規制委員会に提出した。同委有識者らによる現地調査後の評価会合における意見等を踏まえ、敷地内北側の台場浜トレンチを深堀りし、周辺でボーリング調査を実施するなどし、「F―6破砕帯」の活動性の有無を確認するもの。

大飯発電所は現在、国内で唯一稼働中の原子力発電所だが、旧原子力安全・保安院による敷地内破砕帯の追加調査指示を受け、規制委として、有識者らによる現地調査が2日に、評価会合が4、7日に行われた。2回目の評価会合では、関西電力からのヒアリングも行われたが、台場浜トレンチの破砕帯の成因が断層か地すべりかなど、メンバー間で見解が分かれたため、同社に対し、追加掘削を求めた上で、再度精密調査を実施することとなった。

22日、関西電力の仙藤敏和・東京支社次長(=写真右)が規制委員会を訪れ、小林勝・原子力規制庁安全規制管理官に、大飯破砕帯の追加調査計画を提出した。

追加調査は、まず、発電所敷地内北側の台場浜トレンチを東西方向に延長および南側に拡幅し、周辺でボーリング調査を、また、敷地内破砕帯のさらなる情報取得のため、3、4号機建設時に実施した既往トレンチの南側でもボーリング調査を実施し、その後、トレンチ調査を行う。さらに、台場浜より山側に位置する山頂トレンチも北側に延長、ボーリング調査を実施し、破砕帯の連続性を再確認する。関西電力では、掘削を行うのに必要な法令上の許可を福井県より取得次第、着工し、年内にもトレンチ掘削を終えたいとしている。規制委員会では、調査の進展に応じ、事業者より報告を求める。

なお、調査の最終報告については、今回の追加調査結果を踏まえて取りまとめる予定。


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