ITER計画、建設期入り 核融合フォーラム 「若い人の参加を」

核融合関係者でつくる核融合エネルギーフォーラムの「社会と核融合クラスター」(代表=小川雄一・東京大学大学院新領域創成科学研究科教授)」は21日、東京・内幸町のイイノホールで「日本の未来を拓く核融合──ITER/BA成果報告会」を開いた。

文部科学省の藤木完治科学審議官は挨拶で、「ITER(国際熱核融合実験炉)理事会に日本代表として参加しているが、一番の関心事は、各七極が担当している装置の分担を、タイミング良く持ち込んでくれることを毎回確認している」とした。ITER計画はたいへん長期にわたるプロジェクトであることから、「今後10年、20年続くように土台をしっかり作って行かなければならない。関係者の皆さん、特に若い方々の協力を願う」と述べた。

ITERの建設が進む仏カダラッシュのITER機構から、本島修機構長がライブ中継で参加し、「カダラッシュは実際の建設期に入っている。日本は準ホスト国として主要な役割を果たしてきた。これも政府、研究者、大学、産業界の支援、高い研究基盤があったからに他ならない」と述べた。

さらに、「ITER計画は夢ではなく現実の射程に入ってきた。産業界の方達も計画の進展ぶりを注意深く見守り、1人でも多くの人が参加して欲しい」と呼びかけ、現地での建設の進み具合などを紹介した。


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